マタニティーブルー

マタニティブルーいわゆる「産後うつ」の状態です。
産後は、女性ホルモンのバランスが大きく崩れてしまうので、この時期にはどんなに健康な女性でも色々と体調の変化があるものです。
その体調の変化は女性ホルモンのバランスの崩れからくるもので、妊娠期間中に体に現れた高血圧や、高血糖なども関係します。

マタニティーブルーは、通常、産後3日から7日以内に女性の半数以上が経験している「心」の状態を言います。
初めて「母親」という大きな存在になる女性は、やはり心の中で「赤ちゃんとちゃんと育てることができるのだろうか?」「ちゃんと立派な母親になれるのだろうか?」、中には「母乳が出るのだろうか?」など、男性からは想像もつかないような小さなことまで不安に駆られてしまうものです。

旦那さんからは「そんなに心配しなくても、ちゃんとやっていけるだろう」と楽観的な言葉が聞かされますが、励ましたつもりでも奥さんは「私が頑張らなきゃ!」と余計に気負ってしまい、イライラしたり、緊張したりしてしまいます。
奥さんは「一緒にがんばろうね。僕も手伝うから~。」と優しく言ってもらいたいものなんですよ。家族の支えがあることが分かるとマタニティーブルーの症状が軽減されます。

産後は女性ホルモンのバランスも大きく崩れています。
そんな女性の心理状態から考えると、楽観視した言葉を言われても、そう簡単に片付けられる問題ではないので、逆にストレスに感じてしまいます。

産後の女性の情緒不安定な状態は、「何でもないことでも悲しくなってしまい、涙があふれて止まらない」状態になったりします。
「私おかしくなったのかしら!?」と思う方もいらっしゃいますが、産前から産後にかけて涙が出てくるのは普通のことですのでご安心ください。
涙は副交感神経がたくさん働くことで出ます。
他にも副交感神経は子宮を柔らかくしたり、体をリラックスさせたりします。

産後になると夜中でも90分ごとに母乳やミルクをあげなければならず、母親の体には過酷です。
そんな母親の体を守るために、副交感神経がたくさん働かなくてはいけません。
副交感神経が働いて泣き虫さんになっても、頭が「ボーっ」として行動が少し遅くなっても、それぐらいでないと体も心も持たないのですね。

マタニティーブルーは、「赤ちゃんに愛情がもてない」「赤ちゃんのことがわからない状態のまま母親になどなれないのではないか」「赤ちゃんの泣き声を聞くだけでイライラしてしまい、自分は何をしていいかわからない」など悲観的に思い悩んでしまいます。
はっきり言って情緒不安定になります。

このページを見ている男性諸君!これぐらいのことは知っておきましょう!そして奥様をやさしく包んであげてくださいね。

女性は結婚をすることでも生活環境が変わり、赤ちゃんが生まれることでも今までの生活が変わります。
赤ちゃん中心の生活は夜中に何度も起きたりすることで睡眠不足にもなり、旦那さんの世話も今まで通りしなければならないと、悩み苦しむ女性もいるはずです。

こんな変化に男性が気付かずに今までと変わらない生活を送ろうとすると、奥さんは旦那さんちょっとした言葉や行動に牙をむいてしまうことも。
奥さんと一緒に新しい生活に徐々に慣れていきましょう。

このサイトを読んでいるマタニティーブルーの奥さんをお持ち旦那さん、このときの扱いは、奥さんは一生忘れません!!
30年後でも覚えています。
30年後の夫婦ゲンカのネタになることさえありますよ。(笑)

逆に旦那さんや周りの家族の支えがあることがわかると、奥さん自身も落ち着き、マタニティーブルーの症状が軽減されます。
すると、体の疲労はまだ残りますが、マタニティーブルーは自然と良くなってくることがほとんどです。
ちなみに、このことも奥さんは一生忘れません。(笑)

周りの協力がなく孤軍奮闘状態で行き詰まり、「自分が赤ちゃんに対して何をして良いかわからない」「赤ちゃんのことがわからず、悲しくて育児に自信が持てない」というような状態が長引くと、「育児に自信がない」ということが引き金になり、うつ状態に陥ることになります。
これはもうマタニティーブルーではなく立派な産後うつなので、 マタニティーブルーと産後うつの見極めが重要になってくるのです。

産後うつの状態のまま育児を続けていると、最悪、赤ちゃんと母親で自殺、もしくは虐待やネグレスト(育児放棄)のような悲しい状況を引き起こしかねません。
家族は慎重に母親の苦しみを理解してあげる必要があると言えるでしょう。
産後うつは、マタニティーブルーのように短期間で症状が自然に治まるものでは決してないので、注意が必要です。

では話を戻しますね。
マタニティーブルーは出産を経験した25~50%の女性がなることがあり、普通の現象と言われているだけに、「病気」としての治療は必要ないのです。
涙もろくなったり、焦りを感じたり、不安を強く感じたり、気分が変わりやすくなりますが、出産の疲労と、生活の変化と、そして子供が第一子目であれば、やったことのない育児への不安感から、誰にでも気分の落ち込みなどがあって当たり前なのですね。

でも、これは1週間から長くても1ヵ月もすれば自然に治るものです。気を楽にしてやり過ごしましょう。
特に、月経前に精神的に落ち着かないなどという経験のある人は、マタニティーブルーになりやすいということを覚えておくのも良いでしょう。

妊娠期間中から、

  • マタニティーブルーは、誰にでもあること
  • 出産直後には精神的に不安定になるけれど、1週間から1ヵ月もすれば治るもの

と知っていれば、安心してその期間をやり過ごすことが出来ます。
マタニティーブルーだからといって、慌てる必要はないことを心がけておくのが一番かもしれません。
マタニティーブルーを経験する女性は、意外と多いものです。そしてその症状も一過性のものです。

ただ、次のことだけは、頭の片隅に入れて覚えておいたほうが良いでしょう。
マタニティーブルーを経験した人と経験しなかった人を比べると、経験した人では、後日産後うつになる確率は4倍くらい高いと言われています。

また、1,000人に1人というごくまれなケースで「産褥精神病」という病気の初期症状が現れます。
これはマタニティーブルーとよく似ていると言われています。
そのため、その重要な病気を見落とす可能性が高いと言われています。
この「産褥精神病」は、幻覚や妄想などを併発する、産後のもっとも重い心の病気です。

マタニティーブルーは一時的なもの。そのうちに治まるものと言われていますが、その後の心の状態には、しばらく注意したほうが良いでしょう。


代表的な女性のうつの種類

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2010年4月30日
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