25~35歳頃のうつ
25歳~35歳の女性は身体的に成熟しています。
仕事、恋愛、結婚などの悩みも多くなる頃です。
浮かれていた思春期と違って、この頃の悩みは切実です。
体は成熟していますので、生物学的に言うと子供を産むのでしたらこの頃が良いでしょう。
ただ、キャリアを積んでいった女性は社会的な立場にあることも多く、今後の身の振り方で悩む頃です。
30歳を迎える頃には、「子供を産むか産まないか?」「産むならいつ頃がいいか?」と悩むことになるでしょう。
中には、「子供は欲しいが、共働きでないと生活が苦しい」という悩みを抱えている方も多いでしょう。
多くの女性は大企業ではない会社にお勤めしていて、そう簡単に法令通りに育児休暇が貰えないのが現実です。
また、その前の「結婚するかしないか?」と悩む女性もいるのではないでしょうか?
このような精神的ストレスが生まれやすいのがこの時期の女性の特徴です。
また、成熟した体は無理がきくため、仕事のし過ぎで体がゆがんで構造的ストレスが溜まったり、お酒の飲み過ぎや化粧品などの使いすぎで化学的ストレスが溜まったり、薄着でおしゃれをするため、温度のストレスが溜まったりしやすくなります。
仕事や恋愛で最も多いストレスが、やはり人間関係で、ストレスの種類で言うと精神的ストレスです。
精神的ストレスは「○○過ぎる」というのが多くなります。
- 不安になり過ぎる
- 期待しすぎる
- 気にしすぎる
など、「○○過ぎる」ことで精神的ストレスが生まれます。
また、先ほどお伝えした「ねばならない」という思考もストレスになります。
また、仕事では責任が生まれるため、自分の体のことよりも仕事を優先してしまいがちになります。
もちろん仕事なのでそのようなこともあるでしょうが、やはり行き過ぎると色々なストレスが加わります。
忙しいと食事が不規則になったり、栄養が過不足になったり、睡眠不足になったりと、生活にメリハリが付きません。
いつも気の抜けない緊張感や焦燥感を覚えたり、感覚や感受性がマヒし、幸福や体の悲鳴も感じず、緊張とリラックスがうまくできなくなってしまいます。
それにより充実感が減り、うつへと近づくことがあります。
次に、出産に関することをお話しします。
妊娠時にはマタニティーブルー、出産後は産後うつ、育児時には育児ノイローゼのような形でうつ状態になる方もいます。
特に妊娠・出産・育児が初めての場合、不安や葛藤が数々押し寄せます。
このときは、精神的ストレスが非常に多いため、構造的ストレスや化学的ストレスが溜まらないように気を付けたいところです。
この頃の構造的ストレスは、妊娠から出産後にかけて出産などで骨盤が開いてしまったり、筋肉が疲労のため凝り固まってしまうことが多いです。
骨盤のゆがみの原因は、出産前では筋肉量が少ないこと、出産後では早すぎる歩行などですので、妊娠中から筋肉を付けるためにもよく歩くことをお勧めします。
現代人は、昔の人に比べて筋肉が少なすぎるのです。
出産後は早く歩くように指示する医師もおりますが、筋肉が弱い方は、骨盤が安定するまで無理して歩かない方が良いという意見があることを知っておく必要があります。
また、化学的ストレスとしてガンマリノレン酸という油の一種が足りなくなり、マタニティーブルーや産後うつといううつ状態になりやすくなります。
ガンマリノレン酸は、サバやイワシなど青魚によく含まれています。
30代のうつ
ストレスが氾濫している現代社会で、うつについて悩む人が確実に増えていることは間違いありません。
自分が抱え込むストレスが自分の許容範囲を超えたとき、自律神経のバランスが崩れ、脳に伝達する「交感神経」と「副交感神経」の切り替えがうまくできなくなり、
- 気分の落ち込み
- 焦燥感
- イライラ
- 不眠
- 集中力の低下
- 何もしたくなくなる
などの症状が出て、うつになってしまいます。
しかし、30代の女性に多く見られるのは、「自分の好きなものには興味が湧き、進んで行動できる」「興味のあることには集中できる」「睡眠が取れないというより、逆に睡眠が多すぎる」という非定型うつを発症することが多い年代でもあります。
また、この年代に多く見られるのが「仮面うつ」です。
本来うつの症状として現れる、
- 憂うつ感
- おっくう感
- 何もする気が起きない
- 意欲の低下
- 不眠
などの症状が顔を出さない。
まるで仮面をかぶっているかのような状態でうつになるのが仮面うつです。
仮面うつの特徴は、
- 頭痛
- めまい
- 肩こり
- 胃痛
- 腰痛
- 疲労感
- 食欲不振、あるいは過食気味
など、体になんらかの症状が強く現れます。
そうなると、まず頭痛やめまいの症状を取るために、内科を受診することがほとんどになるでしょう。
内科受診をすると、やはり身体的なところから検査をするので、内科的には異常が発見されず、頭痛やめまい、胃痛を軽減するための薬を処方され、結局のところ、診断が付かない状態になります。
また、仮面うつの場合は、身体的症状が強く現れてくるため、うつの診断も困難になってくるのです。
しかし、その仮面の下に隠されているうつを見逃さないためにも、内科的要素を診断してくれる心療内科を受診して、仮面うつに対し適切な処置をしてもらい、1日も早く回復をするため治療をすることが必要です。
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